
産地にいる事の最大の利点は何かと問われたら、生産の現場に近いという事に尽きます。
街にいて園地の様子を見に行かないのであれば、産地にいる意味は半分も無いでしょう。
茶栽培や製造は生産者の仕事だからとの言葉を発する業者もいます。確かにその通りですが、川下にいる者は川上で何が起きているのか、行われているのかを知る事が必要です。屋根の下で、自分の鼻や舌の良し悪しを自慢しても農産物であり、工芸作物である茶に対しての理解は深まりません。
一年を通じて茶園を見る事、それは生産者に限らず茶業に関わる者にとって必要な事なのです。