日本茶インストラクター Nishikien owner's weblog 


日本茶インストラクターの店主によるお茶や茶器などにまつわる事柄。

2013年世界お茶まつり 協賛イベント ~深蒸し茶とは何かを語る100分間~

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深蒸し茶とは何か?
30~40秒蒸しを標準として、標準的な蒸熱時間の5割増しから2倍程度。さらに蒸し時間を長くとったものを「特蒸し茶」という。若蒸しの場合は青臭や苦渋味の原因となり、蒸熱が長すぎると苦渋味は薄れるが、香味に乏しく、緑色があせたものとなる。
日本茶インストラクターテキストより抜粋

蒸し製法について単に蒸熱時間で説明をすること自体が間違いなのですが、それがまかり通ってこれたのは、たかがお茶だからなのでしょう。
蒸し製法に「若蒸し」「普通蒸し」「中蒸し」「深蒸し」「特蒸し」は無いのです。
生産量を減らさずに苦渋味を感じにくいお茶をつくろうとしたのが始まりで、望んだのは「蒸けたお茶」でした。
時代を席巻した深蒸し茶と名付けられたお茶の成り立ちを知ること。
まずはここから。

海外のお茶を見てもいえることですが、伝統工芸品のように作られるお茶と工業製品のように作られるお茶があります。ここに是非は無く、そういうものです。そして、伝統工芸品のように作られていたものが、工業製品化していくのも時代の流れのひとつ。
蒸し製の緑茶は今、そのターニングポイントにあります。これは、かつてではなく、「今」起きている事です。
これからの未来において、より換金性が高い製品となるにはどうすればいいのかと同義です。少なくとも飲料として、かつてのような大量消費の国内需要は起きることは考えにくい。
深蒸し茶と呼ばれたお茶がそうであったように、現状よりも美味しく、茶価の取れる製品をつくること。
その為に、深蒸し茶とは何かを考えることは蒸し製の日本茶とは何か、そして製茶とはなんなのかを考えることになります。

11/8 世界お茶まつり グランシップ9階にてお待ちしています。

Japan Tea with japan. 日本の美と美味しさを未来に。】輪島キリモト製の茶盃と築地東頭

【Japan Tea with japan. 日本の美と美味しさを未来に。】

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輪島キリモト製の茶盃と築地東頭。このアイデアは表参道茶茶の間の日本茶ソムリエ和多田喜さんが2005年頃、薄い皿に茶葉をいれて水を注いだ後に、すするようにして飲む「すすり茶」を東京のフリーペーパーで紹介したことに端を発しています。

その飲み方に漆器を合せたらと輪島キリモト 桐本泰一さんとお話しをしたのが2012年10月。
名古屋栄三越にて、手持ちの茶器で仮のデモンストレーションをし、
「チャガラも美しいでしょう。視覚的にも楽しく、香味のインパクトもあります。」
と伝えたところ、桐本さんが方眼紙にメモを取り始めました。
メモに書かれた文字は「茶柄」。

石部「桐本さん。そのメモ、誤字だけど凄くいいですね。」
桐本「え!?チャガラってこの字【茶柄】じゃないの?。」
石部「チャガラって一般では茶殻と書くと思いますが、この場合は確かに【茶柄】です。」
桐本「自然にこの字だと思ったよ。」
石部「お仕事の中で様々な意匠について考えられているからなのでしょうね。」

【茶柄~ちゃがら~】偶然、目に入ったこの文字を見た時から、心の中でスイッチが入ったように思います。
日本茶はもっと美しく、美味しく楽しめるものになるはずだと。

【JAPAN TEA with JAPAN. 日本の美と美味しさを未来に。】

【JAPAN TEA with JAPAN. 日本の美と美味しさを未来に。】と題して写真を撮っています。

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これは昨年10月に名古屋栄三越にて輪島キリモト 桐本泰一さんとお会いした時に生まれたアイデアです。

名古屋三越阿部さんから、何度となく「漆器はどぅ?」と言われても、お茶は香りの飲料だから難しいですよと断り続けていました。しかし、不思議なもので何かにつけて漆の話題が絡んで来る。追っ払っても、追っ払ってもという印象。

9月中旬、日本橋での催事中に漆器が出来るまでの工程見本が並んでいるのを見て恐ろしく手間の掛かるものなんだなと感じて目に入った会社名が「輪島キリモト」。

10月、名古屋で阿部さんから6階で漆器の販売がと伝えられリーフレットには「キリモト」の文字。なんだろうなあ。縁があるよなと思いつつ、フロアを下りると壁面に漆器がずらりと並び、中でも「うるみ朱」「うるみ黒」と名づけられた漆器の美しさには驚きを覚えました。

会期中、お茶をいれて漆器についてのお話をし、ああこれならいけるのかなと思ったのと、キリモト御大から面白いねえ。図面を描いてみるよとの言葉が出たのはほぼ同じタイミングだったように思います。

JAPAN TEA with JAPAN.
日本茶と漆器。
磁器は英語でChinaと呼ばれます。Japanと呼ばれるのは「漆器」。木の建築物に囲まれ、木の器が身近にある国、日本。

「漆器は空気と同じ温度の器なんだよ。」

漆器は茶そのものを感じられる唯一の茶器になるのかも知れません。
そして、漆と茶葉の織りなす美しい茶柄を楽しめる器に。

御大の多忙を極める仕事の中、ほぼ一年の時間を経て図面の器がいよいよ明日、手元に届きます。

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