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日本茶インストラクター Nishikien owner's weblog 


日本茶インストラクターの店主によるお茶や茶器などにまつわる事柄。

2010年静岡の山間地茶園にて~玉川~

寒暖の差、天候などが激しく変わりますね。春から初夏へと緩やかに変わる季節というものを懐かしく感じてしまいます。さて、前回に続いて山間地茶園の様子です。標高は約400m付近、静岡市の山間地玉川(たまかわ)にての撮影です。

DSC05499築地香駿

品種:香駿(こうしゅん)
香駿は主要品種「やぶきた」よりやや早い摘採となる品種です。2000年に登録され、その香気の素晴らしさと生まれである静岡の旧称である駿河から文字をとり名づけられた品種茶です。香りは爽やかで花を想わせ、冷茶にも向いています。

DSC05509築地薮北

品種:やぶきた
主要品種「やぶきた」。霜害の心配をしましたが状態は問題ない様子。力強く、そして透明感を感じる新芽。摘採製造が楽しみです。

DSC05528玉川在来

品種:在来(実生)
歴史のある産地では山間に在来茶園がまだ残されています。やぶきたと比べて小さく黄色い葉。葉の形も丸く違いは一目瞭然です。茶は自家不和合性もしくは自家不結実性の植物なので、実を植えて増やすと一本一本が異なる特性をもつ茶樹になります。実で植えた茶の樹は荒れた土地にも適応し、干害にも強いとされますが品質の安定や大量生産には不向きであり、在来を抜いて品種に改植される歴史を歩んできました。ただ、在来種の持つ個性はその土地ならではのもので、本当の意味でのその土地のお茶は在来のように感じることも少なくありません。特に山間地生産の在来種を伝統的な普通蒸し製法でお茶にすると非常においしくノスタルジックな風味の品が出来上がります。

DSC05533玉川薮北
品種:やぶきた

山の青空と新芽。いつ見てもいいものです。
園地を回っていると2010年は、やや遅れたハイシーズンを迎えることになりそうです。ピークへの突入は連休後半からでしょう。ただ、短期集中になりそうですから生産家は大忙しになりそうな予感です。早めにスタートして園地を追う生産となれればいいのですが。ともあれ、園地の様子は順調です。今年も良茶が期待できそうです。


明日、4月29日(木)~5月5日(水)までの一週間、錦園石部は静岡伊勢丹ふるさと村にて新茶の試飲販売会を行います。日本平の手摘みやぶきた他、¥1050/100g静岡市産新茶もご用意が出来ました。お近くにおいでの際は新茶の香味で季節をお楽しみ頂ければ幸いです。

日本茶専門店 錦園 石部商店
錦園店主 石部健太朗
日本茶インストラクター(02-0362)

2010年 静岡の山間地茶園にて

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新茶の販売を始めて4週間となりました。画像は本日4月24日撮影です。静岡の山間地は霜害の影響も見られない様子。各種メディアでは新茶の遅れが報じられていますが、感覚としては例年よりも幾分早いような気さえします。

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撮影場所は静岡市葵区足久保 品種は「やまかい」です。品種的にやぶきたよりも数日早い摘採となるはずですが、特に霜害の影響は見られません。

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日本最大の茶産地静岡は高低差があり、生産の早い場所から遅い場所まで様々。本山産の新茶は今年も良茶が期待出来そうです。

日本茶専門店 錦園 石部商店
錦園店主 石部健太朗
日本茶インストラクター(02-0362)






静岡伊勢丹 アイカードお得意さま限定イベント大走り新茶と<出町ふたば>の豆餅を楽しむ会

静岡伊勢丹 アイカードお得意さま限定イベント 大走り新茶と<出町ふたば>の豆餅を楽しむ会
4月16日(金)~18日(日) 各日2時・3時・4時開催
静岡伊勢丹別館コリドー5 1階 伊勢丹ギャラリー

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ご案内のリーフレット

大走り手摘み新茶(杉山八重穂)と銘菓<出町ふたば>の豆餅を楽しむ会を担当させて頂きました。今回は日本茶インストラクターとして人前でお話しをさせて頂きました。

静岡で最も早く摘まれた露地栽培の大走り新茶と物産展にあわせて毎朝、京都から静岡へクルマで運ばれる<出町ふたば>の豆餅のコラボレーション。企画が持ち上がったのは2月でした。「16日からなら新茶は手配出来ているでしょう。」と伊勢丹のご担当者とお話しをさせて頂いたのを思い出します。

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29日摘採、30日、朝の大霜害。アイカードお得意さま対象の大切なイベントでしたので、一日ズレていたら新茶が手配出来なかったかもしれないと思うと、終了した今更ながらホッとします。

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会には130名以上のお客さまがおいで下さり、大走り手摘み新茶と豆餅をお楽しみ頂きました。大走り新茶は表参道 茶茶の間 和多田喜さん考案の和多田式茶器を使用した「氷温雫茶」と熱いお湯を使用する「高温香味茶」の2パターンをご用意しました。今回は体験型としたので、お茶をいれるのはいらしたお客さまです。

尚、小皿にお茶、氷に水とセッティングをしていくと「何をしてるんですか?」とのご質問を毎回頂戴します。その度に「ナイショです。」とお応えさせて頂きました。

2つの呈茶パターンともに好評で、特に「氷温雫茶」の味わいはこれまでのお茶の概念を揺さぶる一杯となった様子でお飲みになった方の表情とともに、会場の空気感が変わりました。一杯のお茶が生む感動というのは素晴らしいものです。
会場では常滑焼の急須もご紹介させて頂きました。輝之窯 磯部さんの作品群はお求めになられた方はもとより、手にとられた方達が「急須ってこういうものだったんだ。」とお喜びになっていたのが印象的でした。

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ご好評を頂戴した今回のイベント。いらしてくださいましたお客様、静岡伊勢丹のご協力の上に無事、終えることが出来ました。関係者の皆さま、ご尽力に感謝しています。ありがとうございました。
2010年の新茶シーズンを先駆ける百貨店らしいイベントだったのではと思っています。

さて、本日は19日。静岡茶市場初取引です。霜害の影響で1000kgも出てくればと言われていた初日ですが、蓋をあければ2000kg程度が上場とのこと。
25日には摘採も本格化してくることでしょう。全国一の茶産地静岡の新茶シーズンがいよいよ始まります。


<お知らせ>
静岡伊勢丹B1Fおいしいふるさと村にて静岡新茶販売会を行います。

期 間:4月29日~5月5日まで。
時 間:開店10時~閉店19時30分まで

旬の香味豊かな新茶をご用意します。お近くにおいでの際は是非、お立ち寄りください。


日本茶専門店 錦園 石部商店
錦園店主 石部健太朗
日本茶インストラクター(02-0362)

2010年新茶の季節。雨の清明節

2010年も新茶の季節になりました。3月31日~4月4日まで静岡伊勢丹B1Fにて行わせて頂いた静岡産露地栽培「大走り手摘み新茶販売会」は大変ご好評を頂戴いたしました。ありがとうございます。

数日前まで、園地で生葉だったお茶を拝見する時、「ああ、新茶の季節だなあ。」と実感します。

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拝見(茶葉の入った白磁の茶碗に熱湯を注し審査をする作業)をすると、園地での摘みとりの様子、荒茶の製造過程での茶葉まで脳裏に浮かびます。
伝統的な普通蒸し製法の茶。一枚の葉に戻る再現性のある茶葉。これこそが先達が苦労し、残そうとした工芸作物としての「茶」の姿です。

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さて、3月29日、県内トップ(本州トップですね。)を切って生産された大走り手摘み新茶の販売は朝日、読売、中日、静岡の4社に取材を頂きました。(※画像は静岡新聞となります。)
杉山八重穂は杉山彦三郎翁が残した静岡の貴重な品種財産のひとつ。一人でも多くの方にこのお茶を飲んで欲しいものです。4月8日~13日まで、静岡伊勢丹にて追加の試飲販売会も決定しました。お近くにおいでの際はお気軽にお立ち寄りください。


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錦園店主 石部健太朗
日本茶インストラクター(02-0362)

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明前の静岡茶「大走り手摘み新茶」2010年は3月31日より販売中です。

「2010年静岡市産 露地栽培 大走り手摘み新茶」を静岡伊勢丹B1Fにて販売中です。3月29日朝から夕方に掛けて摘み採られた新芽はその日の夜に製茶。30日の仕上工程を経てパッキング。3月31日より販売を開始しました。

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新聞などでも報道がされている30日朝の凍霜害に合わずに摘採製造された唯一の露地栽培新茶となりました。幸運と関係者の皆さまのご協力に感謝せずにはおれません。
静岡まつりの期間中、静岡伊勢丹B1Fおいしいふるさと村にて試飲販売の催事を開催させて頂いております。お近くにおいでの際は是非、お立ち寄りください。

商品名:大走り手摘み新茶
価 格:1050円/30g袋入 1575円/50g箱入


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錦園店主 石部健太朗
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