三越名古屋栄店 8Fジャパネスク催事(開催期間:2009/09/02~09/08)

<会場入り口のパネル文より>
日常的に飲まれているお茶。日本で最も多く飲まれているのは蒸気を使って作る蒸し製の「緑茶」です。お茶は乾物のイメージが強いですが、工芸作物と呼ばれる農作物です。「工芸」の言葉が示すように一般的な野菜などとは異なり、製茶と呼ばれる加工工程を経て製品となります。
優れた生産家の手によって日本の伝統的な製法で製茶された茶葉は針のような美しい形状を持ち、淹れた茶は力強く透明感のある色をしています。良品の茶を作るには園地で良い生葉を育て、卓越した技術で製茶をする事が不可欠です。良茶は園地においても例外なく美しい姿をしています。
園地の様子などをお茶とともにお伝え出来ればと考え、今回の催事を企画させて頂きました。愛知県が生んだお茶を楽しむのに最適な常滑焼の茶器とともに静岡の限定生産の良茶をお楽しみ頂ければ幸いです。
錦園 石部健太朗

ご来場くださいました皆さま、ありがとうございました。名古屋では初めての百貨店催事となり、至らぬ点も多かったと思いますがどうにか無事に終えることが出来ました。三越栄店の方々をはじめ、多くの人達のご協力を賜り、大変感謝しております。今後もお力添えを頂くことがあろうかと思います。どうぞよろしくお願い致します。

土日に開催された
Tea Plan 翠香足利さんと日本茶インストラクター資格保持者のスタッフの方々が行ったセミナーも来場の皆さまに大変好評。
和多田式茶器 葉の雫 展示販売スペース

日本茶ソムリエ和多田喜さんの提案による和多田式茶器を専用スペースにてご紹介。茶器製作には磯部輝之氏、都築青峰氏、吉川雪堂氏のご協力を頂きました。同茶器は会場ではセミナーや、試飲でも使用され「お茶を飲んでいるのではなく、まるで食べているよう。こんなお茶の味わい方は初めて。」との感想を多くの方からうかがいました。お買い求めになられたお客様も多く、この茶器の持つ可能性を感じます。
築地勝美作 玉川こもれびの茶と
和多田式茶器「葉の雫」
磯部輝之さんにも大変お世話になりました。9月下旬にも作品展※があり、お忙しい中なのに連日呈茶や茶器についてのお話しをしてくださり、私自身とても楽しい時間を過ごさせて頂きました。ありがとうございます。日々、急須を拝見していて職人がつくり出す茶器の素晴らしさを再認識しました。
※2009年9月23日~29日まで 三越名古屋栄店8F ジャパネスクギャラリーにて磯部さんを含む常滑焼作家3人展が開催されます。
さて、打ち合わせから催事の準備、実際の催事まで振り返ってみればあっという間の出来事でした。結果、百貨店が設定した売上げ予算もクリア出来たとのことで、成功の催事となりました。お茶や急須が売れないと囁かれる昨今ですが、自家需要の茶販売による数字としては驚きの目で見られる内容でした。(百貨店での茶販売はギフトに頼る部分が少なくありません。)
都市圏百貨店での日本茶催事は販売面はもちろんですが、茶に関しての情報発信の点でも得るものが大変多く、今後このような機会があれば積極的に行わせて頂こうと思っております。その節はどうぞよろしくお願い致します。
催事を終え、ただおいしいだけではないお茶をお届けしたい。この想いをあらたに致しました。日本茶専門店として出来ることはまだまだ沢山あります。面白くなってきました。
日本茶専門店 錦園石部商店
錦園店主 石部健太朗
日本茶インストラクター(02-0362)