朝から、べにふうき を飲みつつ新聞をひらくと
本日(2007/01/20)の朝日新聞広告特集。全面広告 スポンサーはアサヒ飲料。
山本万里さんへのインタビュー形式で構成されている内容です。
綺麗な画像とわかりやすい説明がされています。(まぼろしのお茶かどうかは疑問
ですけどね。)
ちょっと昔をふりかえってみます。
べにふうきについての発表があったのは平成13年
生研機構基礎研究推進事業
「茶機能研究検定系の構築と茶成分新機能の解析」研究成果発表会
お茶のCHIKARA ~ここまでわかったお茶の機能~
平成13年1月16日(火) 場所:静岡県女性総合センター あざれあ
主催:農林水産省 野菜・茶業試験場、静岡大学
共催:生物系特定産業技術研究推進機構
当初の研究発表は茶の新しい抗アレルギー成分を見つけるためヒトのアレルギー
関連細胞株をつくれたことが発表の主な内容でした。(この研究の中でべにふうき
が注目されました。)
山本万里さんの発表時の題目は「どうやって抗アレルギー成分を見つけたのか」
当時、発表を聞いていて、べにふうきが凄いのではなく「ヒトのアレルギー関連細
胞株をつくれたこと。」の方が興味深かったのを思い出します。
余談ですが、
別の演者の内容には「凍頂烏龍茶」の抗アレルギー効果についてもあったこと
を記憶しています。講演の中において抗アレルギー成分のメチル化カテキン
が「凍頂烏龍茶」から検出されたとの内容がありました。花粉症に凍頂烏龍茶
が効果ありなどといわれる事の裏づけのひとつにもなりえる事柄かもしれません。
ただ、この発表には「ただし」がつきます。
製法、産地、品種によるのか凍頂烏龍茶においてもメチル化カテキンが検出さ
れるものとされないものがあり、その数値はかなりバラついているのです。
そもそも「凍頂烏龍茶」というのは産地名称と理解するのが正しく、製造する
品種や方法が決まっているわけではありません。品種、摘採時期による変動
に加えて非常に強い抗酸化性をもつメチル化カテキン(メチル化カテキン自体
はとても酸化しやすい。)は製法の中で日光にさらす「萎凋(いちょう)」工程で
減らざるをえないことが容易に想像できます。
つまり、抗アレルギー成分(メチル化カテキン)のある凍頂烏龍茶もあれば、
無い凍頂烏龍茶もあるということです。
さて、べにふうきについての研究発表に話題を戻します。
この平成13年の研究発表は注目を集め、すぐに「茶コンソーシアム」が立ち上がり
ます。茶コンソーシアムは産学官共同研究体
独立行政法人 農業・生物特定産業技術研究機構 生研センター
独立行政法人 農業・生物特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所
九州大学
静岡県立大学
名古屋女子大学
東京海洋大学
アサヒ飲料(株)
森永製菓(株)
コーディネーターは山本万里さん。
コンソーシアムによる研究発表は平成17年12月9日でした。
生物特定産業創出のための異分野融合研究支援事業
コンソーシアム研究発表会
「べにふうき」緑茶の抗アレルギー効果を探る!
と題して虎ノ門パストラルにて行われました。
平成13年と17年のレジュメ
13年の時とは異なり、企業からの製品についての説明も含まれていて様々なことが
加速しているのが実感できました。単なる発表ではなく、消費者の手が届くアイテム
へと一気にその姿を変えていく様をみるようでした。
ふと振り返ってみればべにふうきについて興味を持ってから6年目になります。
13年の研究発表ではとなりに静岡のべにふうき栽培では第一人者の
村松二六さんがいて、一緒に質問を演者に質問をしたりしていました。
これまでに、
仲間たちと草の根的にではありますが、色んなことをしました。「緑茶つくり」にした時の
苦渋味を減らすにはどうしたらいいのか?美味しくするには?などなど。
二六さんのべにふうきの生葉を数人の生産家達が、それぞれ工場に持ち帰り製茶。
出来上がったお茶を持ち寄って互評会をしたりもしました。尚、この時の製茶はすべて
釜炒り。(静岡本山釜炒茶研究会の始まりです。)
さて、
実験をしたりしながら、最初は効果があるかどうかも半信半疑。飲んでいる私自身も
「効くのかなあ?」なんて疑問でいっぱいでしたが、数年を経て「ああ、効果はどうやら
気のせいではないな。」と確証めいたものを持てるようになりました。
もともとが何事も疑ってかかるお茶屋性格ゆえに歩みだしはのんびりでしたけれど、
今ははっきりといえます。
「薬じゃないけど、効く人はいますよ。少なくとも僕は手放せません。」とね。
日本茶インストラクター(02-0362) 石部健太朗
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