先日のお茶の拝見ですが、余裕がある時は捨てずにそのまま置いておく事をします。短い時間ではわかりにくかった事が見えてくることも少なくありません。

画像は先日の拝見後、約12時間してから茶葉を取り除いたものです。右から「東方美人」「佛手(緑)」「佛手(赤)」「安吉白茶」「本山の香駿」となります。黄色の水色がオレンジへ、オレンジだったものが褐色に近い赤へ。(ちょっとアングルは異なりますが前回の記事画像を比較しても面白いのでしょう。)
なぜ色の変化があるのか?味の変化は?製法や製品のキャラクターなどを鑑みながら様々な事を考えるヒントがあります。
この知識は日本茶を見る時にもちゃんと生きてきます。味や香味、水色から製造の中で何を意図しているのか。お茶はただ飲んでも美味しくよいものです。そして、お茶を見るというのはさらにお茶を楽しくします。
日本茶インストラクター、アドバイザーの資格をお持ちの方、拝見茶碗を仕舞いこんでしまっている方、お茶の勉強をしたいと思ったならまずは拝見から始めてみてはいかがですか。最初はわからなくていいのです。気がつく事はきっと多いはず。セミナーや研修で思い出したようにやるのではもったいないですよ。
日本茶専門店 錦園石部商店
錦園店主 石部健太朗
日本茶インストラクター(02-0362)
- 2008/07/27(日) 20:01:17|
- 日本茶インストラクター
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私はお茶を拝見茶碗で見るのが好きです。対象は日本茶ばかりではなくお茶全般。今回は安吉白茶、佛手×2、東方美人。ちなみに画像では切れてしまっていますが、本山の香駿、望月庄司のさくらかおりもあわせて拝見しています。
拝見茶碗でお茶を見ると作られている様(摘みとり、製造)や園地での様子がうかがえて実に面白いものです。この点においては一般的な日本茶よりも中国茶の方がわかりやすい傾向にあるでしょう。理由としてはブレンド(産地、価格帯などが異なる原料を使用し、茶葉を刻んでいます。)しているので正体が見えにくいのです。お茶の姿を見て楽しむ方は少数派ですし、わかりやすい美味しさが望まれている昨今なのでこのことは特に重要ではないのでしょうね。日本茶でも園地の様子が思い浮かぶようなお茶を望むのであれば、単品の仕上げ茶もしくは単日の荒茶をお求めになることをおススメします。
さて、それはそれとして。
今回頂いた中国茶はどれも素晴らしいものばかりでお茶を見ながら、「コレは凄いや、ちょっと日本じゃ作れないな。」と唸らせられるものばかりでした。

特に安吉白茶の摘みとり精度と原葉の綺麗さ、製造の丁寧さには脱帽です。製造に掛かるコストなどを考えると販売価格がとんでもないものになるのは確実で、中国でもかなり高価な品であろうことが想像出来ます。佛手と書かれたお茶は摘採時の葉の大きさ、摘みとる部位などとても興味深いお茶でした。(茎をほとんど摘まず、ほぼ葉だけで製造しています。)東方美人も安定生産が難しい事を考えるとこのレベルでお茶作りをする努力に感動を覚えました。
このようなお茶を見ていると、日本茶であっても園地の様子、生産者の技術や思いが見えるようなお茶。ただ美味しいだけではないお茶をお届けしたいという思いが強くなります。
日本茶専門店 錦園石部商店
錦園店主 石部健太朗
日本茶インストラクター(02-0362)
- 2008/07/25(金) 08:02:22|
- 日本茶インストラクター
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本日、静岡茶市場においてNPO法人日本茶インストラクター協会主催 日本茶審査技術研修会が開催されました。通信講座を補う形での集合研修でしたが、実に88種類の資料茶が一同に用意された有意義なものでした。これだけの資料茶を集めることは費用の面でもかなり難しいことで、関係諸氏のご尽力には頭が下がる思いです。ありがとうございました。
内容は
荒茶外観審査「品質・茶期・産地」
茶期荒茶内質審査「産地・欠点・品種」
仕上茶外観「産地・品質(普通蒸し・深蒸し・玉露+かぶせ)」
中でも茶業者以外の方がほとんど目にする事がないであろう「欠点茶」についての内質審査は、業界外資格保持の方には値打ちのあるものだったのではと思われます。なぜなら様々な欠点茶は一般流通に乗る前にはじかれてしまったり、仕上の技術で修正されますからそのままの状態で手にはいることはまずないのです。ちなみに用意された欠点茶は「葉傷み」「むれ」「青臭」「萎凋」「火香」乾燥不足」「煙臭」変質臭」でした。
今回の資料用欠点茶はあえて、欠点があるように作るもので特定の欠点を目立たせる製造はある意味大変なことです(欠点は複合されて発生するものであり、今回の資料茶の「青臭」も蒸れ、葉傷み、変質などの多くの欠点を内在していました。資料茶の性質上、経時変化によって「青臭」は無くなってしまっているのはご愛嬌。←なぜかはちょっと考えるとすぐわかります。)
このほかにも、京都の玉露や鹿児島産の普通蒸し煎茶など私の扱いにないものにもじっくりと触れる事が出来、彼の地の茶園の様子やお茶作りの姿勢などに思いを馳せました。
荒茶からはそのお茶が育てられ製茶されていく姿、園地の様子。仕上茶からそれぞれの土地の仕上げ問屋がどのようなお茶を商品としていくのかが感じられます。
今回の資料茶において、仕上茶外観「玉露・かぶせ」はとても美味しそうなお茶でした。この雰囲気は静岡には無い物でまさに「THE 宇治」。そして、同じく仕上茶外観「鹿児島・普通煎茶」はよいお茶で製品から産地の勢いを感じました。素晴らしいですね。(私も微力ながら頑張りますから、静岡の生産家の方々に良茶製造を是非お願いします。)
さて、
午前10時から午後4時の長時間に渡る研修で、参加者の中にはワケがわからなくて混乱した方もいらしたかもしれません。業者外のインストラクターならなおさらです。でも、わからなくても諦めずにこれからもこのような機会を見つけたら参加してくれるといいなと思います。今日の数時間、88種類の資料茶は気がつかなくても必ず知識の積み重ねになっているからです。会場で「なぜ、わかるんですか?」と聞かれることもしばしばでしたが、私も昔はチンプンカンプンでした。お茶なんかただ緑でみんな同じに見えていたのです。
拝見(審査)は楽しいものです。お茶の良い悪いだけを知るのではなく、拝見をしているとお茶を作った人、土地、考え方がその向こうに見えてきますよ。
静岡会場の研修が終了し、この後は福岡、名古屋、東京、札幌、京都、仙台(※東京は2回)にて同様の研修会が開催されるそうです。日本茶鑑定審査技術通信講座受講者以外にも枠を設けている会場もあるかと思いますのでスケジュールの合う方は是非に。
- 2008/02/17(日) 21:54:31|
- 日本茶インストラクター
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ちょっと遅くなってしまいましたが、2007年度日本茶インストラクター二次試験、お疲れ様でした。受験なさった皆さまの合格をお祈りいたします。鑑定が難しかったとの感想など聞き及んでいます。確かに、普段からお茶を見慣れていない方にはちょっと厳しいのかもしれません。多くの方々が頑張って勉強し当日に臨んだことと思います。努力を補うちょっぴりの幸運がありますように。
さて、画像はもう見たくもないかもしれない「拝見茶碗」と「審査網」です。でもこの道具はお茶をいれることを考えたり、そのお茶が摘まれた様子、作られた様子を知るヒントをくれるものです。試験が終わったからといって、いや資格を取得したからといって決して仕舞い込んだりしないでほしいのです。わからなくて難しいことをそのままにせず是非これからも向き合ってみてください。
拝見茶碗の中でお湯と出会い、静かに開いていく様子はそのお茶がどんなふうに作られたかがわかります。時間がさかしまに流れる一瞬といってもいいでしょう。
試験というハードルがなくなったからこそ、健やかにお茶を見ることが出来ます。
日本茶インストラクター、アドバイザーの資格を活かすということは茶業の振興などではありません。資格を利用して日々の生活を心豊かに過ごすこということです。セミナーをしたり、お茶のいれ方教室を開いたりする事ばかりが重要ではありません。資格を活かす方法は人それぞれです。
多くの皆さまがお茶を通して楽しい時間を過ごせますように。
- 2008/02/06(水) 22:42:01|
- 日本茶インストラクター
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19年度の日本茶インストラクター認定一次試験の結果が届いているようですね。
一次通過の皆さま、おめでとうございます。僅かに力及ばなかった皆さんもこれまで
勉強したことは決して無駄ではありません。試験勉強を通じての知る喜びを閉ざすこ
となく、そして挑戦するまでは知らなかった知識を日々の生活に活かせたらと思いま
す。そして、状況が許すなら再挑戦をしてくださいね。来年の試験は約一年後です。
目標を持ちながら接するお茶はそれまでとは違う姿をみせてくれることでしょう。
さて、
師走に突入し、慌しいですが次の二次試験「実技」までは既に秒読みです。一次試験
のテキストを使った勉強とは異なり、電車での移動時や何かの合間に出来ることが少
ないので気持ちの面で焦ることも多いでしょう。でもお湯を沸かして内質の判定をして
も、荒茶や仕上茶などを拝見盆に出して比べても、一般の方は系統立てて見たこと
は少ないでしょうから不安になることもあるかと思います。
この不安を取り除くには近道はなく、実体験を積むしかありません。お茶の内質や外
観、茶期判別は出来れば何パターンものお茶を繰り返し見ることが一番です。日本
茶インストラクター認定試験は合格枠の人数が決まった試験ではなく通過に足りる
成績であれば皆、合格出来るものです。つまりライバルはなく受験する人は仲間同
志です。ひとりで勉強するのではなく志しを同じくする人と一緒にやってみることも大
切です。
事前の試験対策セミナーに参加したり、協会などから資料茶を再度購入するのも重要
です。ぜひ早めに動いてみることをお奨めします。難関の一次をせっかく通過出来た
のでしたら、次の二次でつまづきませんように。
とりあえず、ともかくもおめでとうございます。
努力している皆さんにもう一度ちょっぴりの幸運を祈ります。
そして、あと一息。手綱を緩めることなく頑張ってくださいね。
今、静岡の中山間地は紅葉が綺麗です。大きな銀杏の下は黄色の絨毯が敷か
れたようでした。木々も冬に向けて準備をしています。山は秋の香りがいっぱい
です。
- 2007/12/02(日) 16:39:06|
- 日本茶インストラクター
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