日本茶インストラクター Nishikien owner's weblog 


日本茶インストラクターの店主によるお茶や茶器などにまつわる事柄。

世界お茶まつり2016セミナー「日本茶の新しい可能性 ヴィンテージティーを知る

日本茶ヴィンテージ-バナー

多くの皆様にご興味、ご好評をいただきました、世界お茶まつり2016セミナー「日本茶の新しい可能性 ヴィンテージティーを知る」
使用した作成資料一式を公開致します。ご参考ください。
 


日本茶にはまだまだ魅力が潜んでいます。
その魅力、面白さに気づき、それを日常と出来るか、がこれからの日本茶の未来を築くのでしょう。
微力ではありますが、その役に立てれば幸いです。
 
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
 
石部健太朗

---------資料最終ページの全文----------------

日本茶のヴィンテージが持つ可能性。

多くの皆様にご興味、ご好評をいただきました、世界お茶まつり2016セミナー「日本茶の新しい可能性 ヴィンテージティーを知る」
使用した作成資料一式を公開致します。ご参考ください。
 
日本茶にはまだまだ魅力が潜んでいます。
その魅力、面白さに気づき、それを日常と出来るか、がこれからの日本茶の未来を築くのでしょう。
微力ではありますが、その役に立てれば幸いです。
 
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
 
石部健太朗

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日本茶のヴィンテージが持つ可能性。

現在、流通している商品としての茶は「新茶」そして「当年産の茶」です。ヴィンテージの日本茶が定着すれば前述の2種ではない「第3の商品」としての茶となります。
飲んで楽しむ事は勿論ですが、コレクション性や年度といった時系列があるが故のギフトなどともなります。
 
外装などのパッケージもそれに向けて新たなデザインが生まれ、その際にはワインなどに准える事が出来ます。保存する際の量目も少ない方が経年による変化もスムーズであり、お客さまの手元においても特別な道具を必要とせず、概ね4℃の保管を心がけてただくだけで構いません。冷蔵庫で言えば「野菜室」などです。 そして、仮に常温であったとしても未開封であれば健康被害の起きる変質はまず考えられません。
 
人口が増えて、家の数も増えていった時代は常に消費でしたが、その針の向きは今、変わっています。より楽しむ。より豊かな気持ちにとなる方向にヴィンテージの日本茶は存在しています。

ヴィンテージとするのであれば、相応の価値がある茶が相応しいので価値が担保された製品である方が意味を持ちます。生産者、品種、土地、年度なども重要な情報になり、それらは基本的に茶価の高い製品となり、茶価や生産意欲の向上にと期待がされます。

さて、日本茶のヴィンテージ。茶業に関わる方で、最も驚かれるのは下記の一文でしょう。  
 
『酸味を感じるような香りである「ヒネ臭」は経年変化の途中で生まれる香りであり、いずれ感じなくなります。』
  
相対でお話しをする際にほとんどの方が「そうなんですか?」と反応をなさいますが無理のない反応です。私もこれまでの経験が無ければそう言う事でしょう。何故かと言えば、保管時の単位(茶葉の量目)が大きく影響をすると思われるからです。

今回の拝見でも、2004年産の本山産ヴィンテージ「築地2004」において、50gのパッキングは該当の香気が感じられず、5㎏のバルクにはそれが残っていました。茶業者の保管は基本的に数10㎏×何本といった単位の大きな量目であったり、㎏単位の窒素充填です。そして「保管時の量目は多い方が痛み難い」が常識ともなっています。商いとしても長期間動かない在庫であるといった知見を得るには困難な環境なのです。 ヴィンテージとは出来た時のまま変わらないのでは意味がありません。

変わらないのであれば当年生産のお茶で十分です。 経年によって飲料として好ましい方向で香味が変わり、それまでとは異なったキャラクターの製品となること。生産年度と相まって価値となるのがヴィンテージです。

関係者諸氏の協力を賜りながら十数年を掛けて得られた知見ですが、今、始まったばかりの製品がヴィンテージの日本茶です。 得られた知識をお伝えする事は吝かではないので、是非、多くの方々が参考になさって取り組んでくださればと思う次第です。    
                           
2016年10月30日 日本茶のヴィンテージを知る
講師 石部健太朗

日本茶ヴィンテージ表紙

ヴィンテージティーこれまでの流れ

ヴィンテージティー資料茶情報

官能審査メモ

日本茶ヴィンテージ-終りに




世の中に売っていないモノ

私は本当に大切で良いモノは、きっと売っていないのだろうと思っています。

値段では無く、親戚や知り合いが「山に行って来たんだよ。」といいながらくれる山の幸や、「季節だからなあ。」と手渡してくれる釣ったばかりの鮎。どれも販売の流れには乗らないモノです。気持ちも鮮度も「売り物」はとても敵いません。

値段分の品質を維持し、年間安定を主軸とした「茶」。カタログ写真に則した製品を納品する「急須」が売っているモノ。それは消費が旺盛で安定供給が目的であった時代の鏡です。

年間たった10㎏しか生産量が無い単品の仕上げ茶。焼ける度に明らかに出来栄えの異なる常滑急須。
量が少なく、多くの業者さん達のような大きな売り上げは作れない品です。

どれも数十年前には「商品」として売っていないモノでした。

「それしかないの?」
「1個だけ?」

驚かれる方、それじゃあ商売にならないでしょうと半ば呆れた表情をなさる業者さんは勿論いらっしゃいます。

作り手の
「大事に売ってくれてありがとう。」
「今度はこんな風に焼けたよ。」
 
お客さまの
「今年のお茶は甘い味になりましたね。」
「素敵な景色の急須ですね。心惹かれます。」

私の言葉はどちらへも
「ありがとうございます。」
 
茶業や窯業といった大きな産業の中で、ひっそりと楽しく商いをさせていただけているなと思います。これからも、世の中に売っていないモノを売れたらいいなの気持ちを抱えながら。

皆さま、ありがとうございます。

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茶葉は金也。良茶生産に向けてのお願い。

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静岡にて露地栽培の新茶生産が今年も始まりました。これから初夏に向かって萌えいずる新芽が全国の産地で見られる事でしょう。正に生命の輝きを感じる頃です。

さて、茶業に関わらない皆さまにお伝えしておかなくてはならない事があります。

園地で見られる「茶葉」は生産者や私たちにとって紛れもなく「お金」そのものです。茶園見学やツーリズムなどでご覧になり、美しいからといって関係者の許可なく摘採前に無闇に触るような事はしないようにしてください。

茶樹に生えている段階では気がつかなくとも、その際に出来た傷は葉痛みの原因になるのです。茶葉は強風時に擦れただけでも傷がつくほどデリケートなものです。

最も換金性の高い製品が作れる一番茶シーズンに向けて生産者は丹精を重ねています。より品質の高い製品が出来てお金を得る事が出来れば、そのお金を使ってより良いお茶の生産に投資も出来るのです。

明日の良茶生産の為に、何卒ご理解のほどよろしくお願いします。

第69回全国お茶まつり静岡大会 消費拡大プログラム お茶を知るセミナー 11月14日開催

お茶まつりセミナー



http://shizuoka-cha.com/69ocha-fes/topics02/topics02_20150918_162151.html

第69回全国お茶まつり静岡大会 消費拡大プログラムお茶を知るセミナー

「お茶と器の楽しい関係」

<セミナー案内パンフレットより>
樹齢百年の茶樹のお茶(在来種)とやぶきた(品種茶)を拝見茶碗で比較しながら、身近なお茶をもっと楽しむ淹れ方や茶器のお話をうかがいます。

お申込みはこちら
静岡県茶業農産課内 全国お茶まつり担当あて
FAX
054-221-2299
Eメール chasan@pref.shizuoka.lg.jp

産地とは。常滑焼・茶・歴史、幸運な私たち。

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足を運ぶ度に発見がある産地行き。産地とは産業の地でもあるのです。焼成用の窯製造業、原料土業者、土づくり用のドレン機等など。そのどれもが常滑が「窯業の地」であるからそこにあります。孤高の存在では業としての生産など出来るものではありません。産地であるからこそ。これは茶の産地静岡にもそのまま当てはまります。

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気の置けない方達のとの酒席での会話。
常滑の急須が産業となって急須屋さん(急須の生産が主で他の製品は作らない生産者)が成り立つようになったのは昭和30年頃だろうな。それより前、常滑の赤い急須は四日市の業者が赤萬古の名で売っていた事もあった。急須が売れると分かって、背負子に急須を担いで売った人達が「常滑急須」の土台を作ったのだと思う。
一般の人達が使う急須が売れるようになり、産業となって約60年程度。急須産地としての歴史なんて浅いものだよ。
60年、ひとりの人間の人生としては短くは無いけれど、歴史の視点で見れば長くは無い時間。
私が常滑に行き、急須製作をお願いするようになって約16年。ふと思えば60年の中の16年は急須産地常滑とご縁があった事になり、産業化した常滑急須の歴史で約1/4を交流しながら過ごせたのかと思うと胸が高鳴る話しでした。
その中で感じ、確信するのは常滑急須は現在において稀有な存在だということです。近代の生活様式に合わせて作られた写しの無い製品。高精度、高品質を当たり前として生産される焼物、それらのいくつかは未だ初代によって製品が産されています。

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常滑焼急須、いや、産地としての常滑こそがとても価値のある存在なのでしょう。
産地である事、産業、歴史、人の寿命。それぞれのタイムスケールが違います。自らの日常は過去から脈々と続き、未来まで繋がるものではありません。今だからこそを見て、触れてみる。誰の為では無く自分の為に。気づけさえすれば誰もがその価値に出会える今はとても幸運な時代。
その時に茶と器で商いが出来る事に感謝です。

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Author:nishikien

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