日本茶インストラクター Nishikien owner's weblog 


日本茶インストラクターの店主によるお茶や茶器などにまつわる事柄。

2014年大走り新茶・杉山八重穂。品種の坩堝のような丸子という産地。

2014年4月5日清明に静岡市駿河区丸子摘採された大走り新茶「杉山八重穂(すぎやまやえほ)」。佐渡山に点在して植えられています。

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<静岡新聞さんの取材の様子>


新聞で掲載された園地はそのひとつで、戦後に芋畑から茶に改植された園とのことでした。園の様子を見て不思議な印象を持たれる方はお茶に詳しい人でしょう。
ここは元々「挿し穂」用の園だったのです。

お茶は自家不和合の植物なので、同じ形質で栽培をするには挿し木などでクローンを作ります。園主の横山さんによると、松木さんとおっしゃる方が皆の為にと、ここで挿し穂をつくり配ったのだそうです。その後、その園地は挿し穂の園としての役割を終えて年一作の手摘み園地となりました。

「安倍1号」「あさつゆ」「おおいわせ」「するがわせ」など品種の坩堝のような丸子という産地の一面が垣間見られる場所なのです。

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2014年 新茶の足音

2014年 新茶の足音

静岡市駿河区丸子佐渡山にて。
撮影:2014/03/01
品種:杉山八重穂

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寒さはありましたが、十分な水分があり気温が上がれば芽は一気に大きくなるでしょう。摘採予想は4月上旬です。

杉山八重穂はやぶきたの父として知られる杉山彦三郎翁が選抜した極早生品種。芽が重なって出ることから別名「ふための八重穂」とも呼ばれます。登録品種の「やえほ」は杉山八重穂の実生となり、別の品種です。

露地でありながら4月上旬に摘採が可能になる早生品種ですが、その分、霜害に合いやすい為、対策として自然仕立てとしています。

やわらかな陽射しに育まれた、ふわりとした香味のお茶です。

2012年4月4日 清明節の杉山八重穂:静岡市駿河区丸子(露地栽培)

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‎2012年4月4日清明節の本日 静岡市駿河区丸子 杉山八重穂の様子。

昨日の静岡市葵区玉川の園地と比べて摘採期の違いがはっきりとわかります。 製造期間を長くとれるようにと品種選抜、導入に心血を注いだ先人の努力を目の当たりにする光景と言ってもいいでしょう。 早さを追って無理をして摘むのではなく、この園地は4月上旬に路地で摘採適期をむかえます。


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日本茶専門店 錦園 石部商店
錦園店主 石部健太朗
日本茶インストラクター(02-0362)

駿河区丸子の園地にて

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2012年3月11日 駿河区丸子の園地まわりをしてきました。雨をもらった後の気温上昇で、春肥をいれられていた茶園は冬からすっかり春の顔になりました。親葉の色がここ数日でがらりと変わったのがわかります。


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山頂に大日如来が奉られている園地。園地に登る坂道では、ツクシがスギナに姿を変えていました。山頂を中心に茶園が構成され、改植後には民間育苗の印雑系品種を導入してくれています。

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植えられて30年生以上のやぶきたを抜根し、新たにやぶきた以外の印雑系品種を植えていくこと。業界外の方にはわかり難いことですが、これはとても勇気のある決断なのです。一般の方が新聞記事の聞きかじりで「やぶきた偏重」との言葉を振りかざすこともありますが、携わらない者の言葉として無理はないのですが無責任といっていい。

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適期の長さ、作りやすさ、万人が好む香味、茶商が抱えるランニングストックはほぼ「やぶきた」で構成され、それ以外の品種をやぶきた以上の価格で手にいれようとするのは稀なのが現実です。最優良品種とされる「やぶきた」は伊達ではありません。

品種の中でも印雑系は来歴に「アッサム系品種」を持ち、香味の特長がはっきりしている為、好き嫌いの好みが分かれます。これまでほとんどの茶商に嫌われ、高額で取引されることもなく過去に導入されたものも改植でやぶきたに切り替わっていきました。印雑の新規導入はその流れに逆らうこととも言えます。

茶樹は定植をされてから数十年はその地に根をはり、生きていきます。人が世代替わりをしてもその場にいます。人に望まれる限り、ずっと。

抜根された茶樹の前に植えられた幼木を見ると責任を感じます。この幼木が成園になり、年数を重ねていける事の最前線に立つのは私達だからです。

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ここに植えられた茶には素晴らしい個性があります。華やかな香りと日本茶らしい旨味はいれ方次第で様々な楽しさを表現出来るポテンシャルを秘め、冷茶にすればまるで白ワインのようで、熱湯を使えば花のような香りが広がります。多くの方がまだこのお茶の美味しさを知らずにいます。

仕事を終えたやぶきたを前にして、生産家が「植えてよかったなあ。」と思ってくれる為に、お客様が「お茶って美味しいんですね。」と思ってくれる為に、自分が出来る事を重ねていかなくてはとの決意を新たにしました。

そして、杉山八重穂の園地へ。

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新芽がさらに大きくなってきました。芽の伸びる音が聞こえてきそうです。


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写真を撮っていると風の中に菜の花の香り。山を下りる途中、視界に菜の花畑が見えたのでクルマを停めました。近くによると盛りは過ぎていましたが、まだ美しさを残す花の風景。季節の流れを感じながらシャッターを切りました。

日本茶専門店 錦園 石部商店
錦園店主 石部健太朗
日本茶インストラクター(02-0362)

2012年2月24日 杉山八重穂の園地にて

年末催事、年明けの海外出張、そして三越日本橋本店催事と続いたので久しぶりの園地まわり。今の時期に最も気になるのは杉山八重穂。
2月初旬の厳しい寒の影響はどうかなと心配しながらの移動。道路わきの梅が咲く山道を走り抜けて園地へ。

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昨夜の雨があがり気温が上昇した本日、ちょっと気持ち悪い温かさを感じる。案の定、クルマを降り歩き始めるとすぐに汗ばんで来る。「コワいな、この陽気。」思わず言葉が口をつく。

異常気象が続き、正常な状態がわからなくなって来つつある昨今。気候の変動幅が大きい事はありがたいことでなく「寒いときには寒く、暑い時にはちゃんと暑くなること。それが一番いいことだよ。」と伝えてくれた茶農の言葉を思い出す。

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園地に着き茶樹を見て回る。どうやら、寒は無事に切り抜けた様子で新芽は萌芽と言っていい状態。杉山八重穂の別名「ふた芽の八重穂」の言葉通りの新芽。

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このまま行けば摘採は例年並みか?強い寒が無いことを祈るのみ。


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見上げれば青空に銀の翼。今年も新茶の足音が聞こえる頃がやってきた。


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